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硬筆書写技能検定とはどのような検定試験?

《硬筆書写技能検定》は、一般財団法人日本書写技能検定協会が主催する、硬筆の技術と知識を審査し、証明する検定試験です。書道系の資格で唯一、履歴書の「資格欄」に《文部科学省後援硬筆書写技能検定◯級合格》と記載ができる立派な資格です。

そして、〈毛筆書写技能検定〉も別にあります。

みなさんが書道教室やペン習字教室のテキストで出書され、認定される級や段位は、すべて民間の書道団体のもので、その段位などは、履歴書には「趣味欄・特技欄」に記載することになります。

この検定試験は、易しいほうから6級・5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級という段階があります。段位などはなく、1級が最高位になります。そして、6級を除くすべての級で実技と理論が出題されます。

今回のブログでは、当会が公の資格取得にお勧めしている硬筆書写技能検定の、大まかな内容をご紹介したいと思います。

○履歴書には、《硬筆書写技能検定3級合格》から資格として記載できます。

文部科学省後援の検定として、履歴書に『資格』として書け、就職の時に有利です。
就職には必ず「履歴書」・「エントリーシート」など、ペーパーか、Webでの書類選考があります。
この文部科学省後援の硬筆書写技能検定試験の《3級合格》は立派な『資格』として、履歴書に記載することが出来ます。
努力して取得した資格が、このような就職のときに役立つことはとても価値のあることだと思います。
また、この《硬筆書写技能検定試験》は公の『資格』として認められるとても価値のある試験です。
美しい文字を学習すると共に、資格も取得出来るよう、この《硬筆書写技能検定試験》を受験いたしましょう。

◯内申書にも、《硬筆書写技能検定試験合格》は記載でき、進学などにも有利です。

学生の皆さんにとっては、合格された級位によって、高校、短大、大学、各種・専修学校AO入試や推薦入試で優遇・評価されます。
中学生には、高校進学時の調査書(内申書)に記載していただく事ができ、高校入試にも役立ちます。
内申書に記載していただくにも、3級合格が一つの基準になると思います。
学生の皆さんも4級で甘んじること無く、3級合格まで頑張りましょう。
努力して取得した資格が、このような進学のときに役立つことはとても価値のあることだと思います。
また、この《硬筆書写技能検定試験》は公の『資格』として認められるとても価値のある試験です。
美しい文字を学習すると共に、資格も取得出来るよう、この《硬筆書写技能検定試験》を受験いたしましょう。

◯硬筆書写技能検定 実技問題について

先にお伝えしたように、5級〜1級までは、実技問題と理論問題に分かれています。
ここでは大まかに、実技試験の内容をお伝えしたいと思います。
5級では、漢字仮名のまじった短い言葉(5〜6文字)を書く第1問からはじまり、第2問では、たて書き、第3問では、横書き、第4問では、掲示文が出題されます。
ところが、4級〜1級までは、第1問に速書きの問題が加わってきます。
と言うように、級ごとに、実技試験内容も違ってきますので、そのあたりを整理してお伝えしていきたいと思います。

速書きの問題について

4級から1級まで、すべてに出題され、4分間で一定の文章を答案用紙に書きます。
その書く文字数は、各級ごとに違い、1級になるほど文字数は増え、よりスピーディーに書くことを要求されていきます。

漢字の楷書・行書・草書を書き分ける問題について

3級・2級では、漢字の熟語5つ、10文字を楷書と行書に書き分けることを要求されています。さらに1級では、草書で書くことも求められます。
楷書では、正しい字形で、止め、はね、はらい、点画の接筆などを、きちんと書きます。
行書では、いわゆる「くずした文字」ですが、自己流にならず、正しい行書の形を身につける必要があります。そして、3級・2級・1級・・・とより洗練された流麗な行書を求められます。
1級でのみ出題される草書は、日常生活では、ほとんど使わない字体です。それだけに出題された漢字を草書で書くことは、非常に難易度の高いことです。1級では、それだけ高度な技量がさらに求められます。

たて書きの文章を書く問題について

4級では、楷書で整然と書けていればよいのですが、3級からは漢字を行書で書くことになっています。
また、文章になっているので、字数も多く、大きさをそろえたり、漢字、ひらがなの大きさのバランスや行の中心を整えたりして美しく書けることが必要です。

横書きの文章を書く問題について

4級から1級まで、すべて漢字は楷書で書きます。この横書きの文章には、数字、カタカナ、ローマ字、英字、記号などが交じっています。いろいろな書体を調和よく書くことが大切です。
そして、たて書きの文章と同じく、大きさのバランスや、行の中心を整えることも、もちろん必要です。

はがきを書く問題について

3級・2級でこの問題が出題されます。
3級では、はがきの表書きです。
宛名や差出人の住所や名前を、どの位置に、どんな大きさで書くかで表書きの印象は大きく変わってきます。
文字の美しさだけではなく、このようにレイアウトを考えて体裁良く書くことが求められています。
また、2級では、はがきの裏書きが出題されています。
はがきの例文をはがきの紙面にバランス良く書くことを求められています。
紙面の天地左右の余白を取り、何行で書けるか?どこで改行するか?
悩ましいことが沢山あります。
書き切れず最後が詰まったり、思わぬ、最後が余ったりすることもあります。
例文のだいたいの文字数は大きく変わりませんから、過去問など、繰り返し練習し、体裁良く書けるよう慣れておきましょう。

掲示文の問題について

5級、4級では、2行の短い標語のようなものを大きな文字で書く問題です。
用具は、5級では鉛筆、4級から1級までは、油性マーカーを使用します。
そして、3級、2級は、B4サイズの答案用紙に油性マーカーで横書きに、1級だけは、たて書きで、ポスターのようなイメージで書きます。
レイアウトを整えて書くためには、天地左右の余白や、タイトルの大きさ、項目ごとの間隔などを考えることが大切です。
1枚の答案を書きあげるのに、いちばん時間の必要な問題ですから、受験には、過去問の色々なパターンを何度も練習し、慣れておくことが大切だと思います。

作品として書く問題について

1級のみ出題されています。
B5サイズほどのスペースに、かな・現代文・漢字の中から、どれかを選び、作品として書く問題です。
作品としての構成や書きぶりなど、高いレベルを要求され、非常に難しい問題です。1級ならでは・・・と言えると思います。

◯硬筆書写技能検定 理論問題について

理論問題は、5級では漢字の筆順だけのところから、4級からは筆順に加え、ひらがなを漢字に直す書き取りや、部首の名前、漢字の誤りを見つける問題や、草書を読み解くなど、級ごとに問題の量や難易度も、どんどん上がっていきます。
2級になれば、旧字体、書写体、ひらがなの字源など、専門的な問題も加わります。
1級では更に、中国、日本の書道史や、古典的かなづかい、また、短い文の添削・・と指導者へ繋がるような問題など、より幅広い専門性の高いハイレベルな知識を求められてきます。

◯まとめ

このように文字を書く上での公の資格として権威のある〈文部科学省後援硬筆書写技能検定〉について、実技、理論に分けて、大まかな内容をお伝えしてきました。
級が上がるごとに、実技、理論ともに必要なスキル、知識ともに、より高度なものが求められていくことが、お伝えできたのではないかと思います。
1級・・・となると合格率10%程度の大変な難関ですが、それだけに合格することに価値があるのだと思います。
でも、まずは、文字を習っている子どもたちに、文字をていねいに書く、試験に向けて努力する、頑張ったことに好結果が出る・・・そんなところから、受験につながっていってほしいなと思います。
そして、ペン習字を習っている大人の方にも受験していただきたいです。
合格すれば、大きな自信につながります。
まずは受けやすいところから、取り組んでくだされば嬉しいです。

また、次の私のブログでも(1ヶ月ほど先になると思いますが)順次、級ごとに詳しくお伝えしていく予定です。
皆様に、〈硬筆書写技能検定〉に関心をお寄せいただけることを願っています。


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