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硬筆書写技能検定1級~理論問題について~

以前のブログで〈硬筆書写技能検定1級~実技問題について~〉を公開させていただきました。

今回のブログでは、引き続き【1級理論問題について】内容や受験に向けてのポイントをお伝えしたいと思います。

1級の理論問題では、旧字体、書写体を書く問題、草書、古筆を読む問題、添削、書道史、漢字の字体、歴史的仮名遣いなどが出題されています。

1級では、2級までの理論問題のマークシート方式での解答と違い、解答用紙に書き込む方式で解答していきます。

ズバリ答えを書き込むので、確実に解答できる実力が必要となります。

1級の理論問題は、各問題が問題A、問題Bに分かれています。

〇理論問題の合格ラインについて

理論問題は4問あり、各門100点満点で理論問題は400点満点となります。
315点以上が合格になります。

〇過去問について

当協会では、《硬筆書写技能検定試験》を受験し、『資格』を取得することに力を注いでいます。
1級、理論問題の過去問なども十分に資料を準備しています。

受験に関心のある方は下記のお問合せフォームからご連絡くださいませ。

◆お問合せはこちら

〇第7問について

常用漢字の字体を、問題Aでは旧字体で、問題B では書写体で書くことになっています。
2級では、旧字体、書写体を4つの常用漢字の中からマークシート方式で選ぶ問題でした。
1級では、同じ旧字体、書写体についてですが、問題の常用漢字を正しく旧字体、書写体として書く問題です。
正しく書くという事ですから、難易度が一気に高くなります。
「硬筆書写検定1・2級合格のポイント」のテキストや「硬筆書写検定の手引きと問題集」に載っている旧字体、書写体や、過去に出た問題などを活用して正しく書けるよう学習を深めていきましょう。

〇第8問について

問題Aでは、単体の草書を楷書に書き替える問題です。
草書を楷書で書くためには、草書が正しく読める必要があります。問題集などで繰り返し取り組み、草書の理解を深めておきましょう。

問題Bでは、古筆の歌一首を平仮名で外側に書き改める問題です。変体仮名も平仮名に書き直します。
この学習を機会に、古筆に親しみ、変体仮名への理解も深めていけると良いですね。

〇第9問について

問題Aは、添削の問題です。
初歩的な段階にある人が書いたと想定した漢字(楷書)を、字形の上で直した方がよい箇所を矢印で指摘し、形の良い字を下の□の中に書いていく問題です。
実際に指導する立場に立ったと思い、どこをどう直せば端正な美しい文字になるか、見極めて添削していきましょう。

問題Bは、歴史上の作品名と筆者名との関係について問う問題です。
中国、日本の書道史上に残る有名な書家名や、その書家の残した名筆名を歴史の時系列と共に覚えていきましょう。

〇第10問について

問題Aは、誤字と不適当な字、常用漢字として通用しない文字を指摘する問題が出題されます。
2級、3級でも同じように出題されていましたが、それと同じ要領で解答していきます。
旧字体、書写体は、不適当な文字になります。それらを、その右に正しく書き改めていきます。
指摘する字は、10字です。正しい文字を修正すると減点になってしまいます。

問題Bは、古い和歌の歴史的仮名遣いの間違いを正しいかな遣いに訂正していく問題です。
指摘箇所は、5か所ですのでその横に正しく書き改めます。それ以外を訂正すると減点になります。
(いう→いふ)(かえる→かへる)(思い→思ひ)(きょう→けふ)などが指摘箇所になることが多いように思われます。

〇生徒様の声

始めたきっかけ

*「ペン習字の講師として、活躍できるよ!」と、いつも励ましてくださり、硬筆書写技能検定試験受験を勧めてくださったことで、受験してみよう~と、このコースで取り組み始めました。

*ペン習字を習い始め、月日を重ねながら、何か目標を持って取り組みたい!と思うようになり、硬筆書写技能検定試験を受験してみようと、このコースも併用し学び始めました。

*字がきれいに書けたら~となんとなく習い始めましたが、段々「教えるようにもなれたら~」と夢が膨らむようになり、そのためには資格がいる!と、この資格取得コースも併用し学び始めました。

*大学生で教員志望です。字がきれいな事、また、その事の裏付けになる硬筆書写技能検定試験の資格を持つことは大変価値のあることだ!と思い、このコースで資格取得を目指しました。

*すでに書道・ペン習字の教室で教えていました。キチンとした公の資格も持たないままでしたので、これではいけない~と、このコースで資格取得に向け、必死に勉強し、毛筆2級、硬筆1級まで目指しました。

受講しての成果は?

*私は中学生ですが、2級まで合格できました。高校受験の《自己表現》では胸を張って、資格取得できたことを話すことができて、本当に頑張って良かった!と思いました。

*小学1年~中学3年生まで続け、資格取得コースで、2級合格まで継続しました。自分の大きな自信にもなり、資格と美しい文字は私の財産となりました。

*3級は先生の適切なアドバイスのお陰で、そんなに大変な思いも無く、すんなりと合格できました。

*3級を合格したことで、次の意欲に繋がり、2級を目指すようになりました。

*2級は3級より、理論問題がかなり大変でした。が、勉強した充実感もあり、2級にも合格することができました。

*ペン習字を習い始め、講師に~とステップアップしてからは、1級合格は必ず成し遂げたい大きな目標でした。何度も何度も受験しましたが、1級合格!と目標を達成することができました。この《資格取得コース》には必ず、合格!と言うゴールにたどり着くメゾットが有るな!と確信しました。

〇まとめ

1級理論問題となると文字の知識、理解に加え、古筆を読めることや書道史、歴史的仮名遣いや硬筆書写を指導する場合に必要な添削についての知識、理解を持っている、ことなども問われてきます。
理論問題は、実技問題と違い答えは明確ですから、理論問題の合格を成し遂げ、理論免除の準合格制度を利用して、1級合格を目指すのも一つの方法だと思います。
実技問題、理論問題の両方を合格して、初めて1級合格となります。
大変な難関ではありますが、取得した資格は一生の宝になります。
日本書写技能検定協会では、1級合格者を〈指導者〉と認定していますから、申請すれば≪指導者証≫をいただくことが出来ます。
努力して取得した資格を活かして、後進の指導にあたり、イキイキと活動されることもよいのではないでしょうか?


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◯当協会の1級合格者実績について

当協会の指導者、6名の内、4名が硬筆書写技能検定試験、1級を保持しています。
そして、当協会には、確かに1級合格へと進んでいく道筋が整っています。
大変な難関な試験ではありますが、当協会の受験対策に従って学習を深めていただければ、必ずや《1級合格》の称号が手に入ることと信じています。