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「ペンの光」のご紹介~規定部の課題について~

以前公開した「ペン習字教室での勉強の様子は?」
というブログで、生徒の皆様が教室で使われている教材について少しご紹介させていただきました。
今回は多くの生徒様が取り組まれている教材、「ペンの光」にスポットを当てご紹介していきたいと思います。

〇[ペンの光]誌について

ペンの光は、日本ペン習字研究会のペン習字を学習するための月刊誌です。
規定部、漢字部、筆ペン部、かな部、手紙実用部、受験部、掲示部、自由作品部と、様々な部門があり、幅広く学習することができます。
規定部、筆ペン部、かな部、の3部門は課題を提出し、10級からスタートして順に1級まで昇級していきます。
その後準初段から初段、二段、...と五段まで昇段することができます。
そして春・秋年2回おこなわれる昇格試験を受験し、推薦、準師範へ。
最後に1年に一度、秋に行われる師範試験を受験し、晴れて日本ペン習字研究会の師範位に認定していただくことができるしくみになっています。
今回のブログでは、ペンの光誌の中で基本的なペン習字の学習として取り組みやすく、また昇級・昇段というモチベーションを上げていくメリットもある、〈規定部〉の課題についてご紹介していきたいと思います。

◯ペンの光「規定部」の課題について

短文なので、何といっても毎月負担なく取り組むことができると思います。
そして、たて書き、よこ書き、楷書、行書と、月ごとに課題が違うので様々な書体などを学習できます。
課題は級位クラス、段位クラス、推薦・準師範・師範クラスと、3部門に分かれています。
最初の級位クラスは新規の方からのクラスで、気軽な気持ちで取り組むことができます。
段位となると課題も変わるので、段位まで昇級できた喜びと共に、また新鮮な気持ちで取り組むことができると思います。
また、昇格試験を経ての推薦位からのクラスの課題を取り組む皆さんは、栄ある日本ペン習字研究会の師範へ...と更に目標も鮮明に、高い意識を持って取り組まれているように思います。

◯級位クラスの学習は...

新規から1級までの方が取り組む課題です。
ペン習字を習うのは初めてという方もたくさんいらっしゃると思います。
規定部の級位クラスでは、テキストにあるお手本の課題を所定の用紙に書いていきます。
課題は8文字〜10文字程度ですから、まずは「ちょっと書いてみよう」と、とても取り組みやすいことが良さだと思います。
ペンの光誌で独学で学ばれている皆様にも、テキストにしっかりと解説があり、初歩の方にも〈正しく美しく書く〉ための大切なポイントがていねいに、わかりやすく説明されています。
その解説を理解しながら練習していくと、着実に上達されることと思います。
また、通信や教室などでも、より分かりやすく解説を深め、ご自身の文字の問題点などもつかむことができると思います。
そして昇級できることは何より練習の励みになると思います。
級位クラスの課題は行書の月もありますが楷書の課題が多くなっています。

◯段位クラスの学習は...

準初段〜五段までの方が取り組む課題です。
使用する用紙は級位クラスと同じものを使いますが、11文字〜13文字と文字数が増えるので、一文字一文字を少し小さめに配置よく書くことになります。
段位クラスになると級位クラスに比べて行書の課題が多くなり、行書に取り組むことが多くなります。
そして、縦書きの行書課題ではひらがなの連綿(二文字以上の文字を続け書きすること)も取り入れられています。
こうして昇級し段位ともなると、ぐ~んと学習が深まり、行書の表現などにしても更に奥行きの深い学習に取り組むようになります。
段位までコツコツ続けてこられた皆様は字形なども整い、たくさんの事を身につけてこられた事と思います。
段位クラスで課題も変わり、気持ちもリフレッシュし、更に学習を深めていきましょう。
ペンの光では五段までは月例の課題で昇段することができます。
しかし、段位ともなると昇段もだんだんとむずかしくなってきます。
三段、四段の方には、春に年に一度だけ昇段試験の機会があります。
月例の課題より内容はボリュームがありますが、試験に臨むことで、意識も高まり、練習量も増えると思います。
多くの生徒様が昇段試験を取り組まれ、うんと力をつけてこられている...と実感しています。
三段、四段の皆様には、年一回のチャンスに積極的に受験され、実力をつけるきっかけに役立てていただきたいと思います。
五段の方はいよいよ推薦位への昇格試験です。
五段になると、この昇格試験に合格して推薦位になります。
三段、四段の方と同様に、昇格試験は上達のための絶好のチャンスです。
五段からの昇格試験の内容は更にボリュームのある内容ですが、自信をもって受験していただきたいものです。

◯推薦、準師範、師範クラスの学習は...

推薦、準師範、師範クラスでは用紙が変わり、文字数も増えこれまで1行だった課題が2行になります。
級位クラス、段位クラスとは違い、お手本の書体にとらわれず、自由な書体(楷書、行書、草書)で表現することもできます。
字形重視でボールペンなど、手軽な用具で練習を重ねてまいりましたが...
字形から発展して、一本一本の線の美しさを求めていくのがこのクラスでしょうか?
美しい線を表現するには、つけペンが効果的だと思います。
つけペンはペン先の傾け方や力の入れ方、遅速など緩急をつけることでさまざまな線を表現することができます。
本当に奥の深い領域で、私自身も思い通りの線を表現していくことは出来ておりません。
日本ペン習字研究会の文字は、端正で、格調高く、気品あふれる美しい文字だと思います。
それぞれのお手本を揮毫される先生方のすばらしい文字に少しづつでも近づけるよう、私自身もこれからも学習を続けていきたいと思います。
このクラスの皆様にも、この日ペンの美しい文字を継承していけるように、いっしょに学習を深めてまいりましょう。

◯まとめ

ペンの光の規定部では、昇級・昇段していくことが練習の励みにもなりますし、毎月の課題に取り組むことで確実に力をつけていくことが出来ると思います。
なかなか級や段が上がらず落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、課題に取り組むことで学習は確実に進んでいます。
昇級を気にしすぎることなく学習していきましょう。
今回のブログでは、ペンの光の規定部のしくみや、各クラスの特徴などについて、私なりの思いをお伝えしました。
規定部以外の課題にも、かな部や筆ペン部など充実した内容で幅広くペン習字の学習を進めていくことができます。
他の課題についても今後のブログでご紹介して「ペンの光」の魅力をお伝えしていけたらと思います。