ブログ

間違いやすい筆順の漢字について

悩む人

以前のブログで、筆順について筆順の手びきを参考に、基本的な原則をお伝えさせていただきました。

その原則をわかってはいても、筆順を間違ってしまう漢字ってあるのではないかと思います。

今回のブログでは、間違いやすい漢字の一つであります【右】と【左】にスポットをあててみました。

「右」も「左」も同じように左払いがあるのに、どうして筆順が違うのでしょうか。

その理由や、筆順の覚え方について、筆順の原則や、漢字の成り立ちなどから、考えてみたいと思います。

【右】と【左】の筆順について

まず初めに、【右】と【左】の筆順を整理してみたいと思います。

【右】の筆順は、「左払い」を1番に書き、「横画」を2番目に書きます。
そして、「口」を書きます。

【左】の筆順は、「横画」を1番に書き、「左払い」を2番目に書きます。
そして、「エ」を書きます。

原則⑧(横画と左払いが交差する場合)を参考に覚える方法

「右」と「左」の筆順で迷うのは、「横画」と「左払い」のどちらを先に書くかという、順番ではないかと思います。

横画と左払いが交差する場合には、その長さによって、基本的な筆順の原則があります。
正しい筆順を覚えるには、その原則を知ることは大切です。

「筆順の手びき」より、原則⑧(横画と左払いが交差する場合)を参考に整理していきたいと思います。

【横画が長く、左払いが短い場合】
「右」のように、横画が長く、左払いが短い漢字は、左払いを1番目に書きます。
他に、「有」や「布」なども同じです。

【横画が短く、左払いが長い場合】
「左」のように、横画が短く左払いが長い場合は、横画を1番目に書きます。
他に、「友」や「存」なども同じです。

この原則を覚えておくと、筆順を覚えるだけでなく、横画と左払いの長さも確認でき、字形を整えて書くこともできます。

どちらも覚えようとすると、混乱してしまいそうな時は、例えば、「右は、縦画が1番目」と覚えて、「左は、その反対」などと、どちらかをしっかり覚えておくと、混乱しにくくなると思います。

【右】と【左】の漢字の成り立ちについて

一説によると、「右」は右手に神様に捧げる祈りの文章を入れた器を持っている姿をあらわし、「左」は左手に祈りのときに使用する道具を持っている姿をあらわしているのだそうです。

「口」は器を、「エ」は道具をあらわしているようです。

現在の字形なるまでの経緯

上の図を見ますと、手のひらをあらわしていた部分が、「右」は左払いになり、「左」は、横画になったことがわかります。

そして、腕をあらわしていた部分は、「右」は、横画になり、「左」は、左払いになったことがわかります。

短い手のひらの方を先に書きますので、「右」は左払いから書き、「左」は横画から書くという筆順になります。

このように、現在の字形に変化していく段階が、筆順に関係していったと考えると、覚えやすいのではないかと思います。

まとめ

今回のブログでは、間違いやすい筆順の「右」と「左」にスポットをあてて、筆順の原則や、漢字の成り立ちから、筆順が違う理由や、筆順の覚え方をお伝えさせていただきました。

「右」と「左」の筆順については、あやふやな子供達も多くいますし、大人の方にも間違えて認識されやすいのではないかと思います。

筆順を正しく書くことは、字形を整えて書くために、とても大切なことです。
今回のブログが、正しい筆順を覚えるきっかけになっていただけると嬉しいです。

漢字の成り立ちについては、諸説あるようですので、今回のブログの内容は、参考にさせていただきました、「白川静博士の  漢字の世界へ」からの一説として、お読みいただければと思います。